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Archival Inkjet


アーカイヴァル インクジェット プリント

集英社マンガアートヘリテージはエプソンと業務提携し、カラーマネジメントのサポートとプリントを委託している。同社のインクジェットプリンタで使用される顔料インクは耐光性を備え、原画に使用された染料カラーインクが色あせてしまうような光のもとでも、オリジナルの色彩を保ち続ける。

EPSON print test petern s

インクジェットプリントは、紙などの素材に直接微小なインクの粒を飛ばして定着させる印刷技術。その方式には、大きく分けてサーマル方式とピエゾ方式がある。インクを加熱し、発生した泡を利用してインクを飛ばすのがサーマル方式。電圧をかけると変形する物質=ピエゾ素子の力でインクを飛ばすのがピエゾ方式。EPSONはピエゾ方式を採用し、進化させ、独自のマイクロピエゾ方式として確立させている。

ピエゾ方式のメリットのひとつに、インクの成分が限定されにくいことがある。インクに熱をかけないため、油性の顔料のように沸騰しにくい成分を使うことも可能である。これによりEPSONは、より耐光性・耐候性にすぐれたプリントの開発を目指してきた。特に顔料インクによるプリントは、高い保存性を持っている。

*強い紫外線の元での耐光性・高温多湿等の環境化での耐久性を保証するものではありません。ご注意ください。展示には紫外線カット効果のあるアクリルフレームの使用を推奨します。

マンガの原画、特に染料系のマーカーで着彩されたカラーイラストレーションは、非常に褪色しやすい。マンガ雑誌の表紙や口絵、コミックスのカバーのために描かれるイラストレーションは、もともと原画そのものが展示〜鑑賞されることを前提に描かれてはいない。印刷され、雑誌やコミックスとして読者の手元で見られることを想定して制作されているのである。線画をコピーしたうえに着彩されているものも多く、キャラクターと背景で切り貼りされているものもある。変色した色の修正を含め、これらの作品化にあたってはレタッチが必要となる。

Pahseone 1 s

2008年からマンガのデジタルアーカイブを進めている集英社では、当初は高精度スキャナEverSmart Supreme II、2015年からは高解像度のデジタルカメラPhase One IQ180により、カラー原画をキャプチャーしている。2020年からはPhase One iXH、Cultural Heritageシリーズを使用。商業印刷では再現できない色の領域まで撮影〜保存することができ、絵が描かれた紙のテクスチャーまでも取り込むことが可能である。

このデジタルアーカイブデータと撮影機材を活用し、原画が描かれた当時の色彩を復元すべくレタッチ。原画〜データ〜プリンタをつなぐ適切なカラーマネジメントを行い、プリントを行っている。

またデジタル作画された作品においては、商業印刷で一般的なsRGB領域ではなく、より広い色域を持つAdobe RGB領域でのカラーマネジメントとプリントを行い、深く鮮やかな色を表現している。

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