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掛軸の掛け方、しまい方

掛軸の取り扱いについて、表具を手掛けられた、京都・立入好和堂の村山秀紀さんに教わりました。

掛け方

掛軸を箱から取り出し、紐をほどきます。壁面の上に取りつけた吊り金具に掛け紐をかけ、そこからゆっくり軸を下ろしていきます。最後に「太芯(ふとしん)」を軸先から外します。

しまい方

収納する際には、軸先に「太芯」をつけます。これは作品をゆったり巻き、画面にかかるダメージを軽減するためのものです。「太芯」を合わせたときに、低いほうが手前になります。
箱の左右の軸受けには、向きがあります。幅が広い方が奥です。掛軸の吊り具が奥にくるように収めます。

掛軸について
作品をよい状態で長くご鑑賞いただくため、以下の点に十分ご注意ください。

・桐箱に入れ、横置きで保管すること。掛軸は箱の中の軸受けで支えられています。
 立てて長期間保管すると、軸にダメージを与えます。
・直射日光を避け、エアコンや暖房などの風が直接あたらない屋内空間に展示すること。
・出し入れは、清潔な布や天板、畳などの上で行うのが望ましい。汚れた床面に直接置かないこと。
・清潔な手で出し入れを行うこと。
・画面を含め、表面にできるだけ触れないこと。
出し入れの際は、軸を持ち、必要な場合は裏面を支えるようにして行うこと。
・掛軸を掛けるとき、また、巻いて収納するときは、落とさないよう十分注意すること。折れ、破れの原因になります。
・軸を巻く際は、きつく巻き過ぎないこと。
・巻き方がずれた場合、一度もとに戻してから巻き直すこと。軸を左右から無理に押して整えると画面に傷をつけるおそれがあります。
・壁面に掛けること。モビールのように回転するような状態で掛けると、軸にダメージを与えます。
・湿気や乾燥が極端なところで展示・保管しないこと。カビやシミが発生したり、全体的に波打つ等、掛軸が汚損する原因になります。

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