作品について
最後の海「新世界」を目指し再出発するルフィたち。新たな幕開けに描かれたキービジュアル。『ONE PIECE』のなかでも、もっともよく知られ、よく見られているイメージと言えるだろう。
その構図は、連載第1話の口絵を踏襲している。高く両手をかかげたルフィとナミ。青い空と穏やかな海。空を舞うカモメたちと金貨は2枚の絵で共通している。
こちらの絵では、ルフィの後ろに、にぎやかになった麦わらの一味がいる。三本の刀を持ったゾロ、宙を舞うチョッパー、吠えるフランキー、サングラスを頭にかけたロビン、左手を頭にそえたサンジ、王冠を頭にのせたウソップ、ギターを手にしたブルックが描かれている。
大きく伸びをするような明るいパワーが画面からあふれている。赤、青、黄、緑、紫、茶、水色、ピンクなど。非常に多くの色が使われ、目にまぶしいくらいだが、絵の全体は調和している。
背景に帯のように描かれるのは、晴れた空と穏やかな海。金貨が空中でぶつかるにぎやかな音色が響き、やわらかな潮風がエメラルドグリーンの海のにおいを運んできてくれそうだ。
*この作品は2枚セットです。
*プリントにサイン(印判)
1992年『WANTED!』で週刊少年ジャンプ・手塚賞受賞。1997年『ONE PIECE』の連載を開始。同年コミックス1巻発売。1999年にテレビアニメ化される。2012年、初の展覧会『ONE PIECE展』を開催。
1992年、『WANTED!』で第44回手塚賞準入選(「月火水木金土」名義)。
1993年、『一鬼夜行』で第104回ホップ☆ステップ賞入選。2006年、 『ONE PIECE』で日本のメディア芸術100選マンガ部門選出。2012年、 『ONE PIECE』で第41回日本漫画家協会賞大賞受賞。2018年、 熊本県民栄誉賞。
「ひとつなぎの大秘宝」をめぐる海洋冒険ロマン。モンキー・D・ルフィが海賊王を目指す。1999年テレビアニメ化。2015年6月15日、「最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録に認定。全世界累計発行部数は、2022年8月時点で5億部を突破している。

アーカイヴァル インクジェット プリント
マンガの原画、特に染料系のマーカーで着彩されたカラーイラストレーションは、非常に褪色しやすい。マンガ雑誌の表紙や口絵、コミックスのカバーのために描かれるイラストレーションは、もともと原画そのものが展示〜鑑賞されることを前提に描かれてはいない。印刷され、雑誌やコミックスとして読者の手元で見られることを想定して制作されているのである。線画をコピーしたうえに着彩されているものも多く、キャラクターと背景で切り貼りされているものもある。変色した色の修正を含め、これらの作品化にあたってはレタッチが必要となる。

2008年からマンガのデジタルアーカイブを進めている集英社では、当初は高精度スキャナEverSmart Supreme II、2015年からは高解像度のデジタルカメラPhase One IQ180により、カラー原画をキャプチャーしている。2020年からはPhase One のCultural Heritageシリーズを使用。商業印刷では再現できない色の領域まで撮影〜保存することができ、絵が描かれた紙のテクスチャーまでも取り込むことが可能である。
このデジタルアーカイブデータと撮影機材を活用し、原画が描かれた当時の色彩を復元すべくレタッチ。原画〜データ〜プリンタをつなぐ適切なカラーマネジメントを行い、プリントを行っている。
またデジタル作画された作品においては、商業印刷で一般的なsRGB領域ではなく、より広い色域を持つAdobe RGB領域でのカラーマネジメントとプリントを行い、深く鮮やかな色を表現している。
