
本展について
紙を横につなげて描かれた横長の大作を、和紙にコロタイププリントするシリーズ「The Scroll」。
この第二弾として、「大海賊百景」を「ONE PIECE/The Scroll 弍」 として作品化した。
2021年、『ONE PIECE』連載1000話を記念し、全世界を対象に「第1回 ONE PIECEキャラクター世界人気投票 WORLD TOP100」が行われた。「大海賊百景」は、この人気投票で上位に入ったキャラクターを中心に、尾田栄一郎が描きおろした作品である。「週刊少年ジャンプ」2021年39号〜41号の3号にわたり掲載された。横につなぐと長大な1枚のイメージが現れる。
この記念碑的なイラストレーションを作品化するにあたり、特別な紙と特別な印刷が選ばれた。

紙は、手漉きの越前和紙
1865年。幕末の大混乱期に、現・岩野平三郎製紙所は創業した。明治時代、初代・岩野平三郎が、絵画制作に優れた「雲肌麻紙」を開発。横山大観らに愛用されることになる。四代目となる現在も、伝統的な原料を用い、長辺3メートルを超える紙を制作。日本で唯一の大判手漉き和紙工場である。

印刷は、コロタイププリント
実用化された写真製版技法としては最も古いものとされ、定着されたイメージが100年以上残ることが歴史的に実証されている。このため、京都の寺社仏閣の修復記録資料には、コロタイプ印刷による写真が現在でも添付される。1887年、明治時代創業の便利堂は、現在でもカラーのコロタイプ印刷を行う、世界で唯一の工房を持つ。法隆寺金堂壁画の原寸大撮影などを行なってきたこの工房に、製版と印刷を依頼した。
より迫力のある作品にするため、原画を拡大。
海賊たちのビビッドな色彩を再現するため、1紙につき23版という、通常の商業印刷の5倍以上の版を用いた。3紙で69版を用いる、空前のプリント。
同時に、『ONE PIECE』のコミックスカバーイラストをB4サイズの和紙にコロタイププリントするシリーズ「Covers」も展示。京都で発表した10作品に、新たに6点が加わる。
内観・紹介映像
本展の作家
1992年、『WANTED!』で週刊少年ジャンプ・手塚賞受賞。
1997年、『ONE PIECE』の連載を開始。同年コミックス1巻発売。1999年にテレビアニメ化される。
2012年、初の展覧会『ONE PIECE展』を開催。
1992年、『WANTED!』で第44回手塚賞準入選(「月火水木金土」名義)。
1993年、『一鬼夜行』で第104回ホップ☆ステップ賞入選。
2006年、 『ONE PIECE』で日本のメディア芸術100選マンガ部門選出。
2012年、 『ONE PIECE』で第41回日本漫画家協会賞大賞受賞。
2018年、 熊本県民栄誉賞。
展覧会情報